高尾南の家

構造・規模 鉄筋コンクリート造2F
竣工 2015/12

施主が求めたのは「ゆとり」と「安らぎの場」そして「プライバシー保護機能の高さ」である。

敷地は郊外の高台にあり金沢の街並みが北西から北東にかけて展望でき、街灯りの夕景が美しい。
展望が開かれた面は敷地と道路の高低差が最大5mあり2階バルコニーからはプライバシーを確保しながら展望を得ることができる。

道路に面したゲートからアプローチそしてポーチ・本玄関に至る径路は、
領域を確保するコンクリートの界壁やリン酸処理CT鋼による透過性を持つ界壁で仕切られている。
これは、プライバシーを守りながら周辺との関係を良好に保つための様々な試行の結果である。
また、道行く人に閉鎖的な印象を感じさせないよう配慮した結果でもある。

平面・断面構成は明快で、天井高さ5.5mの吹抜けの階段ホールを中央に挟み込み、立体的な空間を創っている。
階段ホールは天井のルーバー越しにトップライトからの光が季節ごとに角度を変え、壁に表情を与える。
さらに内部間の視線の抜けや、家族の動きが分かり親近感のある場となっている。

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